体長0.5ミリほどの小さなハダニが、ササやタケの葉につくる巣の中を粘着性のある糸でこまめに掃除し、清潔な状態を保っていることがわかった。北海道大学の大学院生、金澤美季さん(26)や齋藤裕教授(動物生態学)らが国内に広く分布するケナガスゴモリハダニで調べ、英王立協会紀要電子版に報告した。
ハダニはクモに近い動物。このケナガスゴモリハダニは糸を出して葉の裏に巣網をかけ、数十から数百匹が一緒に暮らす。園芸愛好家には不人気だが、共通のトイレの場所を決めたり、協力して天敵から子どもを守ったりする行動が観察される社会性動物として知られている。
金澤さんらは、トイレに通うときに広まる雑菌や脱皮殻などのごみを病気に弱いハダニがどう処理するのかを観察。屋根のように張られた巣網に、ごみが多数集まり、生活場所の葉面はきれいに保たれているのに気付いた。
そこでごみの代わりに、赤く着色した直径20マイクロメートルの微小なシリカ粒子を葉にまき、ハダニを放して行動を調べた。すると、ハダニは積極的に粘る糸を出した。糸は1時間ほどは粘着性を保ち、ほとんどの粒子が糸に付いて巣を覆う網へ編み込まれ、葉の上は1日ほどできれいになった。
ハダニはこうした掃除を毎日、共同で実施していることもわかった。産卵のときは葉面に糸を出して卵を固定し、掃除しても動かないようにしていた。
齋藤教授は「私たちが粘着テープでゴミをきれいにしているようなもの。クモのように糸を使う動物はいろいろいるが、糸を使って掃除する行動の確認は世界初だ。糸が特殊な物質を含んでいる可能性もあり、さらに調べたい」と話した。
asahi.com(朝日新聞社):ハダニ、実はきれい好き 毎日みんなでお掃除 北大確認 - サイエンス (via darylfranz)


